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2007年10月5日
東京・高円寺ペンギンハウス

【独パン・ライブvol.86】
〜東西歌合戦〜

さいとう大すけ(大阪)




チバ大三(東京)




まちゅこけ(大阪)




田中眞紀子(東京)




よしひで郎(大阪)




西山正規(東京)




《独パン・コメンテーター、福田理恵氏の日記より》



大阪の独パンは、関が原の合戦よろしく、出演者達が競いあうかの如き様相だそうな。
それを東京で再現しようとの試み。。。



10月5日、東西歌合戦、於ペンギンハウス。
何しろ6人の出演者が一同に介し、西東と交互に歌う。

私の印象に残ったのは、素晴らしいギタリストが観られた日だった、という事だった。それと。。。



一人目は、さいとう大すけ氏。
噂では、かなり特殊なブルースだと聞いていたし、フライヤの写真はチェシャ猫みたいだし、興味深深だったが。。
確かに個性的だった。しかしこれは正統派のブルースだ、と感じた。
何しろ、ギターがいい。
その上、真面目に弾いている。これは当たり前のことなんだろうけれど、 当たり前のことを当たり前にする難しさ、というか、ギターって弾き崩すのが相当難しいんじゃないか、とか、そういうことを色々と感じた。
猫の唄、とかいって、ニャーニャー鳴きっぱなしの曲(可愛い!)から、しゃがれた声でシャウトする曲まで幅広く楽しめる。
途中で、酒が足りない。。。などと言いつつ、日々の生活の様子を語りつつ、 人懐っこい空気をかもしながらも、目の光がちょいと尋常でない、 大阪ブルースの真髄を感じた。
音楽なしでは生きていけない、凄みがあった。
三重丸つける。
(あ、本当にお世辞じゃありませんから、さいとうさん!)




そして二番手は、主宰・チバ氏。
いつもは、すっかり熱くなった会場に満を持して登場、のチバさんだが。
まずは、既に名曲の誉れ高い”UMA”からのスタート。
ちょっと探るような姿勢で歌い始め?
でも今日は、やけに歌詞が響いた気がする。もともと鋭いんだけど、 特に、”紙でけんかして、紙で結ばれて、紙で。。。”と、社会で生きてゆくうえでは紙上の約束が必要不可欠なことを皮肉った歌詞が、何だか今日の私にはずしりと来た。
面倒もあるんだけど、法的な措置をきちんとしておくと、後で困らなかったり、保障が受けられたりというメリットもあるんだよね。
そうだけど、確かにそうなんだけど。。 私はこの辺の、ときにギラリと光る彼の知性が好きだな。




3番手はかの、まちゅこけ嬢。
いやー、可愛い。本当に可愛い。 1年ほど前の独パンで初めて観たけど、ずいぶん洗練された印象がある。
ガットギターも新調したようだし、いつもの黒いドレスも、足を立てた際見栄えがするような、裾の割れたセクシーなものを選んでいる。
音楽と関係ないところで語ってしまうが、 きっと関東方面のアーティストだと、ここで座りになるか、ストラップを使うかするんだろうな。
美しい(適度なスジ足で本当に綺麗♪)おみあしを惜しげもなくさらし、寓話調の曲を艶のある声で歌う。で、しなやかな中にも気合が入っている。
今日は、雪村いずみ風のゴージャスさも加味されて、いっそう楽しめたまちゅこけワールドでした!




4番目は田中眞紀子ねえさん。
グラマラスなまちゅこけの後で、会場が相好を崩す中、突如鋭い不協和音が響く。
そして、”平和の国のNEEDS”の語りから始まり、一気に田中眞紀子の世界に会場を引き込んでゆく。
私は、その1週間ほど前に、渋谷アピアのキャンドルナイトで彼女のステージを観ているが、そのときのしっとりした空気とは裏腹に、この夜は闘志剥き出しだった。。
既にご周知の通り、その確かなテクニック、ライブ前の綿密なリハーサル、音楽そしてステージ演奏に対するストイックな姿勢は誰もが脱帽するところだが。。
参りました。
今日も私は、こんな完璧なアーティストを間近で見られる幸運に感謝するばかりだ。
完璧、それ以上に情熱、またもや、音楽なしでは生きていけない気迫に恐れ入るコメンテーターですぅ。
いま一度、当日の紹介文を読んでくださいませ。
私が何を言っても意味が無いような気がする。。。;




5番目は、よしひで郎氏。
のっけから”拳銃にコンドームかぶせて戦争に避妊”と独特の感覚で反戦唄を歌いだした彼。
実は、私は事前にちょいと音源を聞いていて、その言葉のセンスに感心したばかり。”花柄の田中角栄になりたい”という表現も、かつて、指輪物語の登場人物ガンダルフを大統領に、と学生達が叫んだスローガンと似た思想を感じる。
(ちなみに、指輪をドラッグの暗喩に見立て、学生運動のバイブルだった事もあるそうな:アメリカでの話)
歌い方に、けれんみがあるのが味でもあるのだけど、 亡くなった歌手に捧げる歌を歌う彼は、とても素直に、お行儀良く歌っていた。
強烈な個性に付け加えて、真摯な姿勢に好感が持てる。
それにしても、大阪のミュージシャンは皆、あの独特の湿り気が魅力だな。




そして、トリはあの、西山正規氏。
私がこの前最後に観た彼は、アコースティックギターを抱えていた。
今日の素晴らしいギタリストのうちの一人。
今夜はいつものセミアコで、のびのびと演奏していた。
実は、近くに座っていらしたので、少しお話したのだけど、 彼は出番前でもいつもの調子。緊張しないのか?と聞いてみたら、”普段のままだから”ということだった。なるほど。
今夜は、またもや歌詞が良く聞こえた夜だった。
実に言葉が洗練されていて、良いではないか。
今まで、まるで自分の手足のように自在にかき鳴らすギターや、渋い声ばかりに気をとられていたが、研ぎ澄まされた表現が心に直に響く。
そして会場の空気を一気に染める力強さ。
格好いいに決まってるじゃないですか!
様々なスタイルを観た後の、上等なデザートといった風な楽しさで、この日の締めくくりを見事に果たした西山正規氏でした!!




私はこの日、アレルギー症状が出て調子がよくなく、お酒のお代わりを出来ないでいたが、 いち(ex.患者)さんが来ていたので、美味しい肴を少しいただいてから帰った。
それに、次の日の昼は自分のライブだったからだ。

なので、 この後の盛り上がりを知らない。

きっと楽しかったんだろうなあ。。。^^。



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